こんにちは。YoFuです。
今回は、砂漠についての話です。
皆さんは砂漠について知っていますか??
おそらく、見渡す限りの砂という漠然としたイメージしか無いと思います。
しかし、砂漠はそれだけではないのです。砂利もあれば岩石もある。草木が生えているところもある。
知っているようで知らない砂漠。何故か魅了されてしまう砂漠。
今回はそんな砂漠について解説していきます。
まえがき
みなさん、『砂漠』と聞くと何をイメージしますか??
おそらく、見渡す限り砂しかなく、砂丘がひたすらひたすら続き、時折砂嵐が吹き荒れる。緑は一切なく、茶色しかない不毛の大地。その中をラクダで移動する。
そんな、砂しかない空間をイメージするのではないでしょうか。
そのイメージは、当たっているけど当たっていません。
実は、砂漠は砂だけではありません。
砂だけの砂漠は『砂砂漠』と呼ばれ、世界の砂漠の面積の1/4〜1/3程度しかありません。世界中の砂漠の多くは、私達のイメージする砂の砂漠とは違うのです。
砂利や小石、砂礫の多い砂漠を『礫砂漠』、砂はほとんどなく、岩石だらけの『岩石砂漠』と言います。
砂漠のほとんどは、こういった礫砂漠や岩石砂漠です。
例えば、日本人に馴染みの深い『サハラ砂漠』。砂だらけのTHE砂漠というイメージですが、砂砂漠は全体の1/5程度しかありません。ほとんどは礫砂漠・岩石砂漠です。
イメージする砂漠と、実際の砂漠はかなり相違があるのです。
そう考えると、砂漠というものについてあまり知らないな。と思いませんか??
なので今回は、『砂漠』とは何かを解説していきます。
そもそも、砂漠とは何か
一般的には、降水量よりも蒸発によって失われる水量の方が多い乾燥地のことを指します。
なので、地域によっては普通に雨が降ります。多いところでは、日本と同じくらい雨が降るのです。
砂漠=不毛の大地、というイメージは改める必要があります。
砂漠は一年間の一定期間にめちゃくちゃ乾燥している地域というだけであって、場所によっては普通に雨が降りますし、普通に草木が生えています。砂しかないというわけではなく、砂利や砂礫、岩石が転がっている砂漠もあります。
砂漠とは、いろいろな姿を見せてくれる荒れ地です。
砂漠の区分
砂漠は、乾燥の度合いによって『極乾燥』『乾燥』『半乾燥』『乾性半湿潤』の4つに区分されます。名前の通り、順に降水量が多いです。
極乾燥は、ほぼ雨が振らず、不毛の大地です。
乾燥は、年間降水量が200mm以下で、場所によっては背の低い草が生えている大地です。
半乾燥は、年間降水量が200mmから800mmで、サバンナのような光景が広がる大地です。
乾性半湿潤は、年間降水量800mmから1,500mmで日本と同じくらい雨が降りますが、雨季の間だけ雨が降って、乾季はカラッカラに乾いて水が無くなります。
なぜ、砂漠=砂なのか
なぜ、『砂漠=砂』とイメージなのでしょうか。
おそらく、漢字のせいだと思います。砂の獏で砂漠。砂だらけのはてしなく広々とした場所。漢字からはそんなイメージが読み取れます。
もともと、砂漠は『沙漠』という漢字表記でした。いしへんの砂漠ではなく、さんずいの沙漠でした。
しかし、戦後のGHQによる漢字の制限で『沙』という漢字が使えなくなり、『砂』という漢字が使われるようになりました。そのため、『沙漠』から『砂漠』へと漢字表記が変わりました。
これにより、『砂漠=砂』というイメージが定着することになったのだと思います。
ちなみに、砂漠を研究している日本沙漠学会はいしへんではなく、さんずいの『沙漠』を使っています。
ちなみにちなみに、沙が常用漢字に追加されたのは2010年です。
ちなみにちなみにちなみに、この記事では『砂漠』という表記をします。
砂漠の種類
砂砂漠(エルグ)
多くの人がイメージする砂だらけの砂漠です。
実はそんなに多いわけではなく、世界の砂漠の面積の1/4〜1/3程度しかありません。
遮るものがないので、風がかなり強く吹いてます。砂が吹き付ける風に飛ばされて砂丘を形作ります。砂丘を形作っている砂もまた風に飛ばされるので、砂丘は常に動いています。
有名なサハラ砂漠も、砂砂漠はその面積の2割程度で、8割は礫砂漠や岩石砂漠だと言われています。
礫砂漠(レグ)
砂利や小石、砂礫の多い砂漠です。
砂ではないので砂丘はなく、ただひたすらに砂利や小石、砂礫が広がっています。
有名な『ゴビ砂漠』がこの礫砂漠です。ゴビとは、モンゴル語で「平坦な果てしない砂礫・岩石地」という意味です。見たまんまの名前を付けられた砂漠です。
岩石砂漠(ハマダ)
砂や礫はほとんどなく、岩石だらけの砂漠です。
岩石と言っても、想像を絶するような巨大な岩石です。
アメリカのグランドキャニオンがこのタイプの砂漠です。
世界の砂漠
アフリカ
アフリカ大陸は、砂漠の占める割合が世界の中で一番高い大陸です。
世界最大の砂漠『サハラ砂漠』があります。THE砂漠というイメージがあるサハラ砂漠ですが、砂砂漠は全体の2割程度しかなく、8割は礫砂漠・岩石砂漠だと言われています。
アフリカ大陸南部の西海岸沿いには、世界最古の砂漠『ナミブ砂漠』があります。ナミブ砂漠の中央部を東西に『クイセブ川』が横切っており、この川より北が岩石砂漠、南が砂砂漠です。
中東(アラビア)と西アジア、その周辺
砂漠と言えば、アラブ。アラブと言えば、砂漠。
アラブの多くの地域が乾燥しており、いたるところに砂漠があります。
世界最古の文明が誕生した地であり、古来から人々は砂漠とともに生きてきました。砂漠に根ざした多様な文化を持っています。砂漠を体感したくば訪れたい地域です。
しかし残念なことに、アラビア半島の大部分はサウジアラビアなので、イスラム教徒でなければ行くことが出来ません。
中国とその周辺
衛星地図上の中国の国土を見てみると分かると思いますが、中国の大部分が茶色です。驚くべきことに中国の国土の多くが砂漠なのです。
中国の砂砂漠は8大砂漠と4大沙地、礫砂漠・岩石砂漠は3つのゴビから成ります。ゴビがモンゴルとの国境付近に広がっており、3つのゴビを総称して『ゴビ砂漠』と呼びます。砂砂漠の中で一番大きいのが『タクラマカン砂漠』です。
ゴビとは、モンゴル語で「平坦な果てしない砂礫・岩石地」という意味です。ゴビは礫砂漠・岩石砂漠です。
オーストラリア大陸
実は、オーストラリア大陸は世界で一番乾燥した大陸です。
水に恵まれた地域は、大陸の1/3ほどしかありません。残りの1/3が半乾燥地域、1/3が乾燥地域です。この大陸の1/3が砂漠です。
衛星地図の赤っぽい部分が乾燥地帯で、砂漠です。砂漠は内陸の中心部に集中しています。水に恵まれた地域は海岸線沿いの緑色の地域周辺だけです。主な都市もこの緑色の部分に位置しています。
オーストラリアの砂漠の特徴は、赤い土です。これは、極度感想によって土の鉄分が酸化することで赤くなりました。
北アメリカ大陸
北アメリカ大陸の砂漠は西側に集中しています。ほとんどが礫砂漠・岩石砂漠で、砂砂漠はほんの一部しかありません。
世界一暑いと言われる『デスバレー』、有名な観光地『グランドキャニオン』もこの砂漠地帯にあります。
地下水が豊富なので、砂漠地帯にもかかわらず先住民が暮らしていました。現代は灌漑技術の発展で都市化をしている場所もあります。
南アメリカ大陸
広大なアマゾン川による熱帯雨林のジャングルのイメージが強い南アメリカ大陸ですが、実は砂漠があります。
ペルーとチリの海岸沿い、アルゼンチン南部に砂漠が広がっています。
チリの『アタカマ砂漠』は世界で最も乾燥した地域と呼ばれ、数年に一度しか雨が振らないほどの極度に乾燥した砂漠です。
南極大陸
実は、南極こそが世界最大の砂漠なのです。
定義にもよりますが、南極は暴風が吹き荒れる荒涼とした、凍てついていて生命を拒絶した不毛の大地です。
不毛の大地なので、見方によれば一種の砂漠です。
砂漠の大きさランキング
これはコチラの記事にまとめてあります。
あとがき
いかがだったでしょうか。世界は砂漠だらけで、いろいろな砂漠があることが分かっていただけたと思います。
砂漠はまだまだ私達の知らないことばかりです。神秘に満ちた魅惑的な場所です。
ぜひとも砂漠に訪れてみてください。きっとステキな体験ができますよ。