こんにちは。YoFuです。
世界には100万を超える生き物が暮らしています。その中で、毒を持つ生き物は少数派です。少数派の中でも、人間を殺すような強烈な毒を持つ生き物はさらに少数です。
しかし、ごく少数といえども油断は出来ません。そのごく少数こそが要注意なのです。実際、2013年は57000人もの人が毒を持つ生き物に殺されています。
外国を旅するとなると、人を殺すような強烈な毒を持つ生き物に遭遇する可能性があるでしょう。
運の良し悪しですが、生き物の持つ毒について知識を持っていれば生き残る確率はグンと跳ね上がるでしょう。
毒を持っている動物を知っていれば、知らずに近づいたり食べたりすることがなくなるからです。
というわけで今回は『世界中の毒を持つ動物 爬虫類(ヘビ)編』です。
毒ヘビについて
世界にはヘビが3000種近くもいます。
そのうちの約1/3、1000種近くが毒ヘビだと言われています。
正確な数は分かっていません。分かっているのは、毒ヘビはめちゃくちゃ多いということです。しかも、世界中に生息しています。
ヘビによって毒の強さは様々で、ほぼ無毒なヘビもいれば、人をアッサリ殺せてしまうほど強烈な毒を持つヘビもいます。
性格も様々で、威嚇なく咬みつく攻撃的なヘビ、人が近づくとすぐに逃げてしまう臆病なヘビもいます。
どちらにせよ、ヘビに近づくのはとても危険です。人をやすやすと殺せてしまうほど強烈な毒を持つヘビの中には、威嚇なく咬みつく攻撃的なヘビがいます。
実際、年間で540万人の人がヘビに噛まれています。
この中で270万人が毒の被害を受けています。
そして、81000人から138000人もの人が命を落としています。
特にアジアが最多で、年間200万人も噛まれています。
ヘビに噛まれた人の中で、2%もの人が毒で命を落としているのです。
くれぐれも、ヘビには気をつけましょう。万が一助かっても、後遺症が残るケースがあります。
ちなみに、毒を持っていないヘビは強力な力で巻き付いて攻撃してきます。どちらにせよ危険なことにかわりはないので、ヘビには近づかないようにしましょう。
すべての毒ヘビを紹介することはできないので、代表的な毒ヘビを以下で紹介します。
キングコブラ
毒ヘビの中で一番巨大なヘビ。
平均して3mほど、大人の2倍もの長さがあります。5.5mもの長さの個体が記録されています。
毒ヘビの代名詞的存在です。
幸いなことに、繁殖期以外は比較的温和で、噛む前に威嚇してきます。もし噛まれても、毒はそれほど強いわけではありません。ただ、巨体ゆえに注入する毒の量が多いため、普通に危険です。注入された量によっては死にます。
威嚇するときは画像のように体を起こすのですが、頭が大人の胸元の高さまできます。しかも、その姿勢のまま動き回ります。遭遇したらかなり怖いことは間違いないです。
威嚇されたら気づきやすいので、さっさと逃げましょう。注意しておけば噛まれる心配はそういらないでしょう。
生息地:東南アジア周辺
インドコブラ
アジアで一番人を殺しているヘビ。
体長は1mほどと、めちゃくちゃ巨大というわけではありません。
ただし、毒が非常に強烈です。普通に死にます。運良く死を免れても、噛まれた周辺が壊死してしまうほど強烈な毒です。
人を大量に殺している非常に危険なヘビですが、インドのヘビ使いが笛を吹いて操っているコミカルなヘビでもあります。
ただ、ヘビは音が聞こえないので、ヘビ使いの笛に合わせて動くわけではなく、ヘビ使いがヘビの動きに合わせて笛を吹いています。
体を持ち上げるのは威嚇の合図なので、ヘビ使いは普通に危険です(笑)
ナイリクタイパン
世界で最も毒が強いと言われているヘビ。
キングコブラの50倍の毒を持つと言われています。
毒ヘビ天国オーストラリアの頂点に君臨する最強の毒ヘビ。一匹で100人の人間を殺せるほど強力な毒です。
ただ、心配は不要です。シャイでおとなしいので、人に遭遇するとすぐに逃げていきます。見つけるのが難しいくらいです。
なので噛まれることはほぼありません。もし噛まれても血清があるので病院へ行くことができれば死にません。実際、ナイリクタイパンに噛まれて死亡する人はほとんどいません。
もしも噛まれた場合、病院へ行く途中にくたばらないように祈りましょう。
ちなみに、季節によって色が変わるおしゃれなヘビです。
生息地:オーストラリア大陸
パフアダー
アフリカで最も人を殺しているヘビ。かつ、アフリカで最も一般的なヘビ。
そこらへんにいます。
体長は1mほどで最大では2mほどと、めちゃくちゃ巨大というわけではありません。
ただし、毒が非常に強烈です。普通に死にます。運良く死を免れても、噛まれた周辺が壊死してしまうほど強烈な毒です。
夜行性の待ち伏せタイプなので、夜道に注意しましょう。歩道脇に潜んでいることがあるので、街中でも気を抜かないようにしましょう。
というか、夜は出歩かないほうが良いでしょう。他にも危険な生物がわんさかなので。
生息地:アフリカ全域
ブラックマンバ
アフリカ最強の毒ヘビ。
キングコブラについで、世界で2番目に大きい毒ヘビです。
通常は3mほどで、最大では4.5mにもの長さになります。
口の中が黒いのでブラックマンバと呼ばれています。
毒はかなり強烈で、しかも何度も噛み付いて注入してきます。治療しないと1日で死にます。
パフアダーよりも生息数が少ないので被害者が少ないだけです。
生息地:アフリカのサバンナ
ドクハキコブラ
毒を発射してくるヘビ。
毒ヘビの中ではかなり珍しいです。
毒は今まで紹介してきたヘビに比べれば弱く、死ぬことはありません。
死ぬことはないというだけで、毒がついた場所は爛れ、目に入ると最悪失明します。
狙いはスナイパーのように正確で、3m程度の距離なら命中させることが出来ます。
番外編:毒ヘビに噛まれたら
毒ヘビに噛まれた場合、自分でできる応急処置はほとんどありません。
焦らずゆっくりと速やかに病院へ行って治療を受けましょう。
被害が多い毒ヘビなら血清があるので、適切な処置を受ければ死ぬことはよっぽどありません。
ただ、病院が近くにないところや、医療が発達していないところではどうしようもありません。
結局のところ、予防が大切です。
噛まれてからは手遅れなので、噛まれないことが大切です。
裸足や半ズボンなどで歩き回らないこと。肌をさらさないことが大事です。
以下では、巷で聞く応急処置は実際どうなのか?を解説します。
毒を吸い出す
毒ヘビ相手だと意味がないと言われています。
ただ、気休めにはなるので、気分を落ち着けるためにもやらないよりはマシです。
切って毒を出す
逆効果です。被害をヒドくします。
噛まれた場所をナイフで切って毒を出すという方法がありますが、毒はほとんど抜けないので意味がないと言われています。むしろ一層ひどくなると言われています。
切った場所が痛むし、化膿したり細菌に感染したりする可能性があります。
毒は助かっても、ナイフで切ったことで死ぬことになります。
冷やす
痛みは冷やすといいと言われていますが、毒には効果がないと言われています。
むしろ逆効果で、血液の流れを阻害して組織の破壊をすすめるとされています。
あとがき
以上が毒を持っている危険な動物 爬虫類(ヘビ)編でした。
ヘビは毒を持っている種類が以上に多いです。しかも世界中に生息しています。
世界中のどこにいてもヘビに遭遇する可能性があります。たとえ街中でも。
中には人を殺せる猛毒を持っているヘビがいるので、すべてのヘビに注意しましょう。
命があるからこそ旅が楽しめるのです。
猛毒ではなく弱い毒でも、人によってはアナフィラキシーショックというアレルギー反応を起こして死亡する可能性があるので、たとえどんなに弱い毒でも要注意です。